テーマ:映画「いろいろ」
書き込み期間:2000/08/30,2002/07/29,2003/12/24
要旨:
『パーフェクト・ストーム』
航海中にすごい嵐に見舞われる話です。ラストは船が完全に沈んで乗組員は全員死にます。
嵐に遭遇する前、船員が危険を予知して船長に談判をするのですが、それにも関わらず船長は利益を優先して船員の警告を無視します。
その一方で、あるヨットに乗っていた女性が、周りが無駄だと言うのも聞かずに無線機で何度も通信を試みて、一瞬だけSOSが届いたことで救助されたシーンがありました。
この映画は、微弱信号がいかに論理に負けてしまうものかというのを描いていると思いました。微弱信号が勝つにはどうすればよいのでしょうか・・
船長の口からは、「それでも男か?」という台詞も出ます。
予知という微弱信号は大義名分やプライドでかき消され、劇中の様な惨劇に見舞われたのでした。

『スターウオーズ・エピソード2』
『スターウオーズ』シリーズでは「フォース」と呼ばれる力が科学力さえ凌駕する力を持っています。「フォース」が幅を利かせて、この力を持つ人間が世界を支配する世界です。
さて、現実のこの世界は『スターウオーズ』の様な未来になるでしょうか。
現実の世界は、それを遥かに越えていると思います。
「フォース」は物を動かし破壊する力を持ちますが、死んだ人を復活させることは出来ません。
また、劇中で「私は予知は出来ない」という台詞も出ます。
しかし私は、ピーナッツ蘇生の超能力を現実に見ています。
そして、未来を知ることの出来る六爻占術に出会いました。
現実の未来は、映画の描く世界よりもずっとすごいことになると思います。

『ブルース・オールマイティ』
ツイていない主人公が神の力を得て、願いは何でも叶えられるようになります。
主人公は神の力を与えられた代わりに神の代行を務めることになり、人々のあらゆる願いを叶えていきますが、全員の願いを叶えることで世界は大混乱に陥ります。
私はこの映画を劇場で観る前に弁当を買った折、おにぎりを入れる容器を特別に融通してもらいました。
これがもし神様だったら、一人だけ特別に融通を利かせてくれることがあるでしょうか。
映画では神が全ての人間の願いを叶えようとしますが、現実の神は祈りを聞いて何でも叶えてくれる存在ではないと思います。
目次
○パーフェクト・ストーム
○スターウオーズ・エピソード2
○ブルース・オールマイティ
『パーフェクト・ストーム』(2000/08/30)

 表記の映画を観ました。とにかく、すごい嵐。それも海・・
 しかし、そこに遭遇するまでに伏線がありました。
「何か変だよ、今回の航海は・・」
 そして乗組員達は、「変な」理由を話します。
 しかし船長はお金が欲しい(魚をたくさん捕ること)理由で、彼らの警告を無視します。
 そして、それは本当になります。
 嵐が来てから、色々な場面で船員が海に落ちます。それを必死に飛び込んで助けます。
「ああ、良かった・・」と映画を見ている観客は思います。
 終わった後、階段で「大波が来るたびに足に力が入っちゃった」と言っている女性もいました。
 全編を通して、自然のすごさが出ています。
 だから、こうして私がストーリーを言ってしまっても、面白さは半減しないでしょう。
 船員が予知をして、無視をする船長。
 それは予知が微弱だからです。経済の論理(ひとやま当てようぜ)には勝てません。
 嵐が近づいているという予報が来てから、船長はみんなに決をとります。しかし大量の魚を捕った後であり、早く港に帰らないと魚が腐ってしまうという状況では、説得は無理です。嵐の中に突っ込みます。
 映画の中では、船長をミーティングルームに呼びつけて、わざわざ談判する場面があります。
「こんなに変だと思うのは、初めてだ」と、全員が言うのです。「船長、すぐに戻ろう・・」
 しかし船長は言います。「それでも男か?」
 実は、男は、このセリフにとても弱いのです。女性の人は、解りますか?††
 ああいう時に、微弱信号が勝つにはどうすればいいのでしょうか?
 船員にとってはすごい試練が続きます。
 出航前にケンカをしていたふたりも、一方がいなければもう一方が死ぬ場面もあります。
 そしてライバルに助けられ、仲直りしていくもう一方・・
 船が転覆します。もうダメだと、誰もが思いました。
 しかし、一回転して戻ります。全員の歓声が上がります。
 でも、次の波で完璧に沈むのです。本当にあっけなく・・・
 そして全員が死にます。死ぬ場面は出ません。
 その直前が出ます。「俺達、よくやったよな・・・」
 このセリフの後、お葬式の場面なのです。
 映画全体ではあれだけ「努力」したのに・・・
 人生なんて、こんなものなのですが・・・一瞬先は分からない・・・
 しかし、別のヨットでは、「無線機は濡れて、壊れているよ」という船長の言葉を無視して「メーデー、メーデー」とマイクに叫び続ける女性・・
 確かにヨットは何度もひっくり返り水浸し・・無線機は何の音も出ません。
 もう一人の女性はヨットの外に出て、アンテナを調整したりもします。
「ムダだ、やってもムダだ。外に出たら危険だ」船長は言い続けます。
 しかし、女性は呼び続けます。一瞬、無線機が動作し、SOSが伝わります。
 彼女のその努力が実って、そのヨットは救助のヘリに助けられます。
 ヨットの女性は微弱信号に賭けた・・遭難した漁船の船員は、微弱信号に賭けなかった・・
 何か、こんな気がしました。

『スターウオーズ・エピソード2』(2002/07/29)

 さすが最新作です。スピード感と、素早い場面転換と、ディテールにこだわった製作と、美しい俳優(男優も含めて)・・もう言うことはありません。
 さて、この中には「フォース」と呼ばれる超能力が出てきます。
 その力の前には、科学力は太刀打ちできません。
 特に今回の『エピソード2』ではそれを感じました。
 フォースを持った人たちが世界を動かします。
 こういう世の中が、未来なのでしょうか・・
 映画には数々の超能力が出てきます。特に念力系です。
 離れた場所からライトセーバーをゲットしたり、落ちてくる柱を浮かせたり・・
 私はこの手の超能力を、目の前で何度も見ました。
 しかし、この力を持った人間が未来を支配する人間とは思えません。芸が無さすぎます(笑)。
 『エピソード2』では大事な人の死に遭遇します。
 しかし「フォース」はピーナッツ一つ、生き返らすことは出来ません。
 もちろんエビフライも戻りません(笑)。物をねじ曲げ、動かし、破壊するだけです。
 今回、ヨダが戦うシーンには驚きました(笑)。彼の現役時代が見られて、楽しかったです。
 彼がこうつぶやくシーンがあります。「私には予知は出来ない」・・と。
 21世紀初頭・・スターウオーズの時代の遙か昔・・
 蘇生や予知(六爻占術)はすでに始まっていたのです・・
 現実は小説よりも奇なり・・・

『ブルース・オールマイティ』(2003/12/24)

 主人公のブルースは不運にばかり遭遇し、「神よ、どうして私だけがこんなに不幸なんだ?」という問いを発します。
 すると神がポケベルにアクセスしてきて(笑)、そこに電話すると、「ちょっと来い」と言われます。
 神は彼に、「私と一週間役目を交代しないか」と提案します。
 ブルースという名の彼は、オールマイティになります(笑)。そしてやりたい放題・・
 でも多くの人の祈りが耳に入ります。彼は全ての願いを叶えてしまいます。
 すると、ロトに当たる人が何万人も出たりして、世の中は大混乱・・
 私はそれを見て、思いました。「神って、大変なんだ」(笑)
 戦争の一つや二つ、起こっても、しようがありません(笑)。
 ブルース君と同様に、私にも神の役は、出来ないと思いました。
 映画は19時から始まるので、ちょうど夕食タイムでした。
 私はオリジンというお弁当屋さんで、おにぎりと鳥の唐揚げを買おうとしました。
 オリジンにはお惣菜を入れるプラスチックの容器はありますが、おにぎり用のものはありません。
「お惣菜用のに入れてくれませんか?」と訊くと、
「おにぎりはみんなそのまま持って帰ります。だって一個一個にラップで覆ってありますから。」
「でも映画館で食べるので、容器がないと不便です」
「一人のお客の願いを叶えると、みんなの願いを叶えなければなりません」
 おお、すでに映画に行く前からこのシンクロ(笑)
「今はお客が私しかいないし、クリスマスイブだし、何とか・・」
「誰にも言わないで下さいね」
「はい、言いません」(と言いつつここに書いてます(笑))
 というわけで、私の願いを叶えてくれました。
 でも、神はこういう風な融通が利くと思いますか?
 たぶんいくら祈っても、無駄です(笑)。

書き込み期間:2000/08/30,2002/07/29,2003/12/24