テーマ:「中国紀行2004.09(1)」
要旨:
今回の中国紀行は、まだ工学の領域を出ていない六爻占術を理学に持っていくため、つまり「何故」の世界を探るためのデータ収集です。
任意に3つの数字を書かせてそこから卦を出せる人と、トランプで陰陽と八卦の組み合わせを作って卦を出す人に占ってもらいました。
コインを振るだけではなく、トランプを切ったり無意識に数字を書くという行為でも、場を取ることが出来るという事例でした。
超能力者の女性に会いましたが、いずれも驚かされました。いとも気軽にしかも遠隔で物質化をやってのけた人、大酒を飲みながら凄い能力を発揮して見せた人・・
物質化の女性は最初私に、「不思議な事なんて解明してどうするんだい?どうにもならないでしょう?」と言いました。現象だけを取材しに来る人が多く、私もその一人だと思ったのでしょう。
私は何も言わずに「いのちの図」を渡して見せました。そして祭壇に通されました。
彼女はひたすら行為に徹し、淡々と実演をする人でした。それは、お互いに言い訳のきかない世界でした。
食事の席で、大酒飲みの超能力者の紹介者を占う機会がありました。
結果は悪かったのですが、「ダメです」と言えない私にトラさんは、「正確に告げなくてどうするのですか」と言い、相手にはっきりと結果を告げました。
現状を正確に知ることが運命変更のスタートラインになります。
卦を判断できる六爻占術師は、卦を出した時点で変更モードに入り、後戻りが出来なくなります。
真実を知ることはリスクを伴いますが、時空と真剣勝負をするのなら、知らなければなりません。
トラさんは真実を受け止める力が非常に強く、それ故に運命の波に呑まれないのだと思います。
目次
○中国紀行2004初夜(2004/08/20)
○流血の惨事(2004/08/20)
○三つの数字と六爻占術を結びつけた占い師(2004/08/21)
○物質化が出来る女性(2004/08/22)
○物質化の流れ(2004/08/23)
○「不思議な事なんて解明してどうするんだい?どうにもならないでしょう?」(2004/08/24)
○トランプで八卦を作り、占う女性(2004/08/25)
○大酒飲みの天才予知能力者(2004/08/25)
○大酒飲みの天才予知能力者・追記(2004/08/26)
○トラさんは、やはり凄い(2004/08/27)
中国紀行2004初夜(2004/08/20)



 成田から飛び立つと、すぐに富士山が見えました。
 さて今、これを書いているのは北京空港でです。
 今回の旅は、最初の宿泊地が指定されているだけです。まずは、トラさんが住んでいる山西省に行きます。その後どこに行くか、何日の旅になるのか、全く分かっていません。
 去年は概略のスケジュールは分かっていました。今回は、スケジュールも真っ白です。
 さて、北京までは映画を見ながら飛んできました。
『ザ・デイ・アフター・トゥモロー』を観ました。地球温暖化が原因で、水害と寒気に襲われる地球がテーマでした。
 幾つかの困難を乗り越えて、生き残る人類・・・最後にアメリカの大統領が演説します。
「これからは国と国が手を結び、地球の未来をもっと考えるようにしよう。」
 まったくありふれたテーマで(笑)、しかも座席の小さなテレビでは迫力無し(笑)。
 私がこの映画を観ながら考えたことは、『運命を変える未来からの情報』の「おわりに」で書いた方法で、危機が救えるのかどうか・・ということでした。
 みんなが笑えば救われる・・そんな方法は『ザ・デイ・アフター・トゥモロー』では、もちろん取られていません。
 しかし六爻占術の運命変更がどれだけの効果をもたらすかを、私は何度か自分で体験しています。それは恐ろしいほどすごいです。
 運命変更の「G」は、バイクで急カーブを曲がる「G」など、比べものになりません。
 六爻占術関連のエネルギーは、地球を救うどころか、宇宙を変えてしまう可能性もあるかも知れません。
 さてそろそろ国内便の飛行機が出る時間です。いったん、パソコンを閉じます。
 
 今、国内便の飛行機の中です。
 映画『ザ・デイ・アフター・トゥモロー』では、古気象学者という人が活躍します。古代の気象を研究している人が、現代の危機を救うのです。
 そして、これから会うトラさんは、考古学者です。未来の地球を変えるかも知れない人です。それは最先端のテクノロジーではなく、考古学だったのです・・。
 陰陽五行は何故正しいのか、ほとんど分かっていません。六爻占術が何故当たるのか、ほとんど分かっていません。まだ工学の世界なのです。工学とは「使い方」の学問のことです。
 これから私達は理学に持っていかなければなりません。それは「何故」・・の世界です。
 そのためにはデータを集めることが必要です。今日から始まった旅は、白紙に戻ってデータの収集なのです。

流血の惨事(2004/08/20)

 北京空港でのことです。私の前に並んでいた西洋人のおばあさんが、重い荷物をバゲッジカウンタに載せることが出来ませんでした。なので私がエイヤッと載せてあげました。
 しかし荷物には突起物が出ていて、私の美しい(笑)足のスネに、グサッ・・そして血がたらり・・
 私は持っていたバンドエイドを貼りました。
 そのとき思ったことは、「時空よ、見たか・・バカなお前の目にはこれと流血の惨事の区別が付かない・・」
 前回中国に行ったときもそうでした。初日に手を怪我しました。娘の留学先に出かける日も、そうでした。スーツケースに仕舞おうとしていたハサミで手を切りました。
 いずれも軽傷で、一日で直りました。
 運が良いというのは、こういうことも含むと思いました。
 とりあえずは、親切から始まっています(笑)。
 普通は「あ〜あ、余計なことをしなきゃ良かった」と思うかも知れません。
 しかし私は、「なんてラッキーな」と思ったのでした・・
 人に親切にすると、自分に返ってきます。怪我で(笑)。

三つの数字と六爻占術を結びつけた占い師(2004/08/21)

 いきなり六爻占術関連の話題からスタートします。
 今日会った人は、占い師でした。
 彼はコイン占いと数字占いが出来ると言いましたので、私は数字占いをやって欲しいと言いました。
 すると彼は、1から9までの中ので、3つの好きな数字を書いてくれと言いました。
 私は3・8・7と書きました。すると彼は、机に向かって何やら作業を始めました。



 終わりましたと言って見せてくれたノートには、何と、卦が書いてあったのです。



 それを見ながら、彼は次のように判断しました。
 2003年の10月と11月、2004年の4月から5月に不愉快なことがあったでしょう。
 全体的な運ですが、自分は努力をしていますが、その成果を狙っている人がいます。邪魔してくる人がいますが、その争いで別の人が得をします。
 部下の関係では、芽生えが培われています。
 たまに良くない事がありますが、今は良い運になっている時です。
 金運は良く、嬉しい事がたくさんあります。
 協力してくれる人もいます。それは辰、未、戌、丑の年生まれの人です。
 注意しなければいけないのは、巳、午、亥、子の人です。
 10月中旬は北からの子の年生まれの人に注意して下さい。
 11月には北からの亥年生まれの人に注意です。
 2005年4月は東南からの巳年生まれの人、5月には南の午年生まれの人に注意してください。
 彼の判断は以上です。
 トラさんは私に小声で言いました。「3,8,7の最初の3は八卦の上から三番目の離宮でしょう。最後の7は艮宮でしょう。真ん中の8は発動でしょう。8から6を引いて2爻が発動したという意味でしょう。」(この方式だと必ず独発するのです。真ん中の数字が6以下なら、そのまま使うのです。)
 ということで私は、パソコンで卦を作ってみました。
 金運なら簡単に検証できるので、妻財を用神としています。
占い日(暦) :壬申 ( 金 ) 月 壬申 ( 金 ) 日 空亡 − 戌亥
    相冲: 寅      寅
    相合: 巳      巳
    忌神 兄弟巳火       白虎
    原神 子孫未土      
      妻財酉金     勾陳
  官鬼亥水 用神 妻財申金       朱雀
    忌神 兄弟午火   回頭剋 官鬼亥水 青竜
  父母卯木 原神 子孫辰土     玄武
離宮 離為火 火山旅 火風鼎

用神 ( 妻財申金 ) は月と同性五行
用神 ( 妻財申金 ) は日と同性五行
用神 ( 妻財申金 ) は発動している 兄弟午火 より剋されている
原神 ( 子孫未土 ) は発動している 兄弟午火 より生じられている
原神 ( 子孫辰土 ) は発動している 兄弟午火 より生じられている
忌神 ( 兄弟巳火 ) は月と相合にある
忌神 ( 兄弟巳火 ) は日と相合にある
世爻 ( 子孫辰土 ) は発動している 兄弟午火 より生じられている
応爻 ( 妻財酉金 ) は月と同性五行
応爻 ( 妻財酉金 ) は日と同性五行
応爻 ( 妻財酉金 ) は発動している 兄弟午火 より剋されている
六合卦があります ( 火山旅 )
 卦は以上です。
 何というか、全体的には私の年運と、まあまあ合っているような気がします。
 彼の具体的な指摘が、卦のどの部分を解釈しているのかは、六爻占術をやっている人は個人的に解釈して見て下さい。
 でも「協力してくれる人もいます。辰、未、戌、丑の人です」といのは、世爻の五行が土だからですよね・・・(笑)
 生まれた年の干支(えと)が、こういうことに直接関係できるでしょうか・・・。
 さて、この方法はコインを振らない六爻占術と言えそうです。
 無意識に数字を書いたのが五次元に通じていれば、何もコインを振る必要はないのです。
 彼はプロの占い師です。長年に渡りお金を取ってやっているとすれば、この方法も結構当たると見て、間違いないと思います。
 今回の旅は、「データ収集」です。こういうケースもアリだということをしっかりと認識したいと思います。
 
 終わった後、彼とツーショット



 今日はこれだけの人が来ました。大半は明日案内してくれる人達です。



 実は今日、もう一人いました。透視が出来るという人でした。
 私の体を色々と透視しました。そして最後に言いました。
「森田さんの家には神棚が無いですよね・・」
「はい、無いです。」
「だから運が悪いのです。」
「えー、これから神をぶった切るのに、神棚で神頼みですか???」
 さすがにトラさんも訳しませんでした・・(笑)

物質化が出来る女性(2004/08/22)

  
 まずは彼女の経歴です。
 子供の頃、おばあさんと暮らしていました。
 ある日、家に帰ると、家の中に蛇が数匹いました。おばあさんは、その蛇を外に捨てにいきました。しかし、またすぐに家の中に戻ってきてしまいます。
 家の中の台所やいろいろなところにたくさん出るので、捕まえて殺すことにしました。
 6匹の蛇を、おばあさんと、近所のおばさんたちで殺しました。
すると、2、3日して、おばあさんが原因不明の病気になり、死んでしまいました。蛇を殺すのを手伝ったおばさんたちも、何かわからない原因で死んでしまいました。
 蛇を殺してから7年後・・・
 彼女は小型のトラックに乗っていて、事故に遭いました。小型トラックの中から一緒に乗っていた子供たちを助け出した彼女は目や耳、鼻から血を出し、片腕が使えなくなってしまいました。病院に入院しましたが、なかなか治りません。
 ある夜雷が落ちた時、突然、不思議なおばあさんが部屋に現れました。そのおばあさんは空中から薬を出しました。ちょうど薬を出した時、彼女は口を開いていて、その薬が入りました。
 その日から、動かなかった腕も動くようになりました。49日後、完治しました。
 周りの人は彼女に霊が付いたと思い、霊を追い出そうとしましたが、それに関わった人の方が病気になってしまいました。
 その後彼女は、人を治すことも出来るようになりました。
 彼女の経歴は、以上です。
 
 さて、彼女は私にふたつのパフォーマンスをやってくれると言いました。一つは、お悩み相談です(笑)。
 まず彼女は、108本のお線香に火を付けました。そして私に訊きました。
「悩み何だい?」
「(誰でもが)五次元に行く方法を教えて下さい。」
 彼女が少し絶句して、私の顔を見ました・・。
 トラさんは私に囁きました。「もう少し生活的な悩みはないのですか?」
 私は答えました。「三次元(生活的)の悩みには、興味はありません。」
 溜息をつきながらも、彼女はお線香を使って私の相談に答え始めました。


 
 彼女は言いました。「お線香をこうして立てて、四カ所から抜きます。その様子ですべて分かります。まず東は仕事運です。(東のお線香を一本抜き)ほーら、素晴らしくよく火が点いていますよね・・。あなたの仕事運はとても良いです。」
「あっ、そう」・・と私。
「北は金運です。これも素晴らしい。」
「あっ、そう」・・と私。
「南は災難です。これも全く心配無いです。」
「あっ、そう」・・と私。
「問題の五次元は、西です。」と言いながら、彼女は火がよく点いていないお線香をつまみました(笑)。
「やはり五次元に行くのは一筋縄ではいかない・・」
「だって・・変なのを抜いたじゃないか・・」とは言えない私(笑)。
 これがひとつめのパフォーマンスです。どこが不思議なんだ・・?(笑)
 
 でも次はチト不思議です・・チト・・(笑)。
 彼女は黄色い紙を三角に折って私に渡しました。
 私は、その紙の三角の底には何もことを確認すると、まずそれを手前の机に置き、指示された通りに机の周りを三回回って、「ワン」と吠えました。「ワン」は冗談です(笑)。
 次に観音菩薩が祀られている祭壇に置きました。今度は一回回りました。
 次に彼女は何やら祈るようなことをしました。
 そして紙を開くと、なんとそこには薬が出現していました。全て遠隔でした。
 出てきた薬は、白い粉と黒い粒です。「白い粉は左足の怪我に効きます」・・と。
 北京空港で怪我をしたのは左足でした。でも彼女は私の足を見ていません(今日はズボンなので)。
 黒い粒は胃に効くとのこと・・私は15年前に胃潰瘍をやったことがありました。
 物質化をこんなにお気楽にやった人は初めてでした。孫さんとて、もう少しパワーを使います。サイババは愛を売ります(笑)。
 たぶん彼女は100%出来るのだと思います。患者さんは絶えなく来ると言います。
 うーん・・素晴らしい・・・
 それにしても、私が机の周りを回ったのは、物質化と関係あるのでしょうか・・・
 
 最後に撮ったツーショット・・



物質化が行われた祭壇



観音様は女装ですね・・

物質化の流れ(2004/08/23)

 昨日会った物質化が出来る女性は、ビデオ撮影とかすべてOKでした。
「私はそんなもの(撮影)には全く影響されません」と言わんばかりでした。
 今日は撮ったビデオを再生しながら、物質化の状況を解説します。
 まず四角い紙を三角に折り、私がそれを持っています。中には何も入っていません。振っても何も落ちません(笑)。紙は三枚あります。



 彼女はお線香に火を点けています。私はボーっとして立っています(笑)。


 
 私は三回回ると、祭壇の前に三角に折った紙を立てました。この時点では何も入っていません。



 彼女は何やら、お祈りを始めました。後から見れば、この一分にも満たない間に物質化されているのです。



 お祈りの儀式が終わると、私は彼女から、紙を開けるように言われました(つまり最初から最後まで、彼女は紙に触れていません)。
 三枚のうちの一枚を開くと、そこには何もありませんでした。
 彼女は言いました。「ここは出る必要ないのね・・・」
 必要ないと言われた部分(体の部分)がどこであるかを聞くのを忘れました。



 二枚目の紙を開くと、そこには黒い粒の薬が出現していました。それは左足のためのものでした。



 三枚目の紙を開くと、そこには白い粉が出現していました。それは胃のためのものでした。つまり患者の体に必要な部分の薬が、必要なだけ出るのです。


 
 彼女は薬が出た紙を紙ごと破り、私に飲むように言いました。
「えー、紙ごと飲むんですかぁ?(ヤギじゃないです(笑))」
「いいから、飲みなさい!」
「はい・・・」
 飲むというよりは、紙を食べるという感じでした。少々苦かったけれど、エネルギー一杯の薬でした。



 飲み終わると、彼女は私にパワーを送ってくれました。
 彼女は終始、リラックスしたままです。力んだりする場面は一度もありません。淡々とやりました・・。



 薬が出るビデオのシーンは以上です。
 別れるときに彼女は言いました。
「何かあったら私にいつでも電話をしなさい。私は遠隔でも薬を出してあげることが出来ます。いいですか、何かあったら忘れずに私に電話するんですよ・・」
 私は超能力者に対しては、治療費程度のお礼を置いていくが普通です。しかし彼女はそれを受け取りませんでした(私はその日、お金が無かったので内心ホッとしたところもあるのですが・・・(笑))。
 彼女の家は農家です。たぶんそれで生計をとっているのだと思います。
 納屋には患者さんから戴いたお礼の品の数々が積まれていました。
「これは近所の人に配るんだよ・・」と言っていました。
 山西省の都市から片道7時間もかけて会いに行った彼女・・もしかすると日本人で会うのは、私が最初かも知れません。
 彼女は「お昼は私がご馳走させておくれ」と何度も言いました。
 でもその時間が無く、最後は「電話するんだよ」と言いながら手を振る彼女が、バックミラーに映っていました。

「不思議な事なんて解明してどうするんだい?どうにもならないでしょう?」
(2004/08/24)


 表記の言葉は、一昨日会った物質化の超能力者が、最初に私の顔を見たとき言った言葉です。
 その裏には「どうせ自分のため(例えば本を書くという仕事だけのためとか(笑))でしょう」というニュアンスもありました(笑)。
 そして「ついこの間も雑誌の取材がありましたよ」と言いました。
 たぶん私もその一人として、現象だけを取材して深い突っ込みはしない人だと思ったに違いありません。
 しかし、多くの研究者はそうだと思います。対象と自分との間に一線を引き、世の中にはこういう不思議現象も存在するのだということを知らせるだけで終わってしまう人・・。 
「不思議な事なんて解明してどうするんだい?どうにもならないでしょう?」
 これを言った背後には彼女自身、自分は行為をすることだけに徹しているという自負と自信があると思いました。
 私に対して、切羽詰まった患者でもないのに、どうして私が見せ物をしなきゃいけないのかい・・という気持ちもあったと思います。
 私は「いのちの世界(中国語版)」を渡し、フィリピンをはじめとする今までの写真アルバムを見せました。
 黙ってそれを見た結果が、一昨日のエンディングまでの流れとなりました。
「いのちの世界(中国語版)」と調査写真アルバムを彼女が見ているとき、私は何も言いませんでした。言えば、言い訳になると思ったからです。
 それらを見せても私と対等になれないのなら、それでいいと思いました。
 紹介者が三人も介入して、やっと彼女の所に辿り着きました。
 そして部屋(待合室のようなところ)にはギャラリーも含めて、人がごった返していました。
 でも祭壇に通されたのは、私とトラさんと、ビデオ撮影を頼んだ人だけでした。
 ビデオが回る中で、うまく行くか失敗するか・・などという恐れは、彼女にはゼロだったと思います。彼女は、ひたすら行為をするのみでした・・。
 超能力にとっての「敵」は、自分自身の孤独であると思いました。
 そして彼女は、淡々と薬を出しました。
 お互いに、言い訳のきかない世界だと思いました。

トランプで八卦を作り、占う女性(2004/08/25)

 車は雨の中を走って夜の8時過ぎにやっと着きました。
 でも家の中から歓声が聞こえます。家に入るとご主人が言いました。
「今ちょうどオリンピックの女子バレーボールで、中国と日本が戦っているよ。」
 ゲゲッ・・・。この間、中国で開かれたサッカーの試合で日本が勝ったとき、中国のサポーターが興奮したことを思い出しました。次の瞬間、私はテレビに近付き、得点を見ました。
 おおっ、日本が負けている・・良かった(笑)。日本が負けてホッとした日本人は、私くらいかも知れません・・(笑)。
 というのは、かなりの冗談です。私は約10年に渡り中国を旅していますが、時空調査の関係で反日感情に出会ったことは一度もありません。
 むしろ日本人の私だからこそ、惜しみなく出してくれるという感じすらあります。



 さて、本題です。彼女は39歳。小さいときから霊感が優れ、多くの人を占い、多くの人の病気を治してきました。
 私はその日、占いをやって欲しいと言いました。
 すると彼女は私にトランプを渡し、「占いたいことを想いながらこれを切って下さい」と言いました。
 トラさんが横で言いました。「森田さん、金運とかの生活的なことが良いです」・・と。
 また五次元かと心配したトラさん(笑)。
 私は自分の金運を想いながら切りました。
 彼女は私が切ったトランプを受け取ると、慣れた手さばきで並べ、ある一定の法則に従うような感じで入れ替えを始めました。



 そしてじっと見つめると、口を開きました。
「あなたの金運は前半は良くありませんが、後半は良いです。今年の7月から特に良くなってきました。今はとても良い時期で嬉しいことが沢山あります。そして9月からはもっと良くなります。総合的に金運はとても良い。あなたは珍しいことを研究している。売っている商品も珍しいものばかり。あなたを見えない神様が守っています。」
 私は彼女に訊きました。
「このトランプ占いは、自分で開発したのですか?それとも誰かに教わったのですか?」 
「7年前に自分で開発しました。陰陽と八卦を使っています。」
「えー、トランプで八卦ですか?」
「そうです。真ん中のふたつが陰陽で、周りの八組が八卦です。この卦を見ながら判断します。」
「判断の仕方を教えて下さい。」
「短時間で教えることは出来ません。でもあなたの卦は、今までで一番良い卦です。これから中国を回るそうですが、とても素晴らしい旅になり、収穫も多いと思います。」
 ということで今回は、トランプが出現したのでした。
 実際、トランプが登場したときは、コインの時と同じようにガッカリしました(笑)。
 でも陰陽と八卦の組み合わせを作り、卦から判断するところなどさすがです。判断もほぼ当たっていると思いました。
 ということは、単にトランプを切るという行為にも「場」が乗るということです。





大酒飲みの天才予知能力者(2004/08/25)

 その家に入ると、相談者が人だかりを作っていました。
 私は相談者の数の多さを撮りたくて、シャッターを切りました。



 すると中から「こらこら、勝手に撮ってはダメだよ」と怒られました(笑)。
 その人は、酒を飲んでいました・・
 偉そうに・・何だこいつは・・と思いました。
 ところがこの人が、凄かったのです。
 盗み撮り事件で一番前に出された私は自己紹介をすると、「おお時空調査か・・、それでは私の隣にお座り・・そして他の相談者とのやりとりをよく見ていなさい。」
 何という縁でしょうか・・盗み撮りもしてみるものです(笑)。
 相談者の一人が彼女の前に出ました。彼女は相談者に言いました。
「あなたは25才です。19才の時から家を離れ、妻子ある男性と同棲をしています。現在まで二人の男性と付き合いました。そのうちの一人は麻薬を吸っていました。これからも、麻薬を吸うような人と付き合うことが出ています。ギャンブル好きな人も出ています。ところであなたもギャンブルがとても好きですよね・・」
 言われた女性は一言「全て当たっています」と言いました。
 次の女性はいきなり「今年、二つの事故に遭いましたね。ひとつはのこぎりでの事故、もういひとつは交通事故です。」
 女性は驚いて「はい」と言っただけでした。
 つまり些細な事柄も含めて、ほとんど当たるのです。
 
 私の番が来ました。
 彼女は言いました。「乾杯しよう!」
 そう言って、湯飲みになみなみと扮酒(45度の強いお酒)を注ぎました。
「えー、こんなに飲めません・・・」と私・・。
 じーっと見ている彼女・・(汗・・・)
 エイ・・とひと思いに飲もうとしましたが、「ブホッ」と、さすがの私も酒の強さにむせてしまいました。飲めたのは1/4くらいです。引いてしまった私・・(笑)。
 彼女は私から茶碗を取り上げると、再びなみなみと注ぎました。そしてそれを一気飲み・・目が点の私・・ますます引いていく私(笑)。
 彼女は私に掌を見せるように言いました。掌を見ながら彼女が言いました。
「今日、一緒にここに来た人の中でこの村の人は3人います。」
・・・当たっていました。しかし彼らは外にいるので見えません。
「何回も中国に来たことがあります。超能力の研究をしていますが、いくら研究しても時空の秘密はなかなか分からない・・・」
「はい」・・と私(でもそんなこと、自己紹介でわかるよね(笑))。
「あなたは自分で道を開いている人です。大学に行きました。子供は一人います。祖先からのものを信じています。今は運が良くなっています。自由になれる家を三カ所持っています。当たっているかい?」
「はい、自宅の他に、りんごの部屋1、2を持っています。」
「りんごの部屋」・・何それ・・という顔をしました(笑)。
「今、研究はしていますが、なかなか成果が出ていないはずです。たくさんの超能力者にあっても、その原因がどういう理屈になっているか分からないでしょう。でもこれからは次第に成果が出ます。これからあなたたちが行くのは××さんの所でしょ?」
 紹介者はビックリしました。次は××さんの所に行く予定だったからです。
 うーん・・でも、月並みなコメントです(笑)。まあ、一応合っていますが・・。
 私は最後に一つだけ訊きました。「あなたの力は観音様とか、指導霊とかの力ですか?」
 彼女は答えました。「神様なんか関係ないよ・・私の力だよ・・」
 というわけですが、ここでのキーは「酒飲み」と「掌」です。
 これだけの酒を飲みながら超能力を発揮するのを見たのは、初めてでした。
 そして昨年の中国紀行でも100%言い当てたのは、やはり「掌」がキーでした。
 最後は向こうから写真を撮ろうよと言ってきました。



 そしてこの後××さんの所に行きました。彼女も直感予想師でした。
 彼女の前に座るなり「あなたのような運の良い人がなぜここに来たんだい?」と言いました(笑)。
 でも大酒を飲まないので、印象はイマイチでした(笑)。


大酒飲みの天才予知能力者・追記(2004/08/26)

 彼女は相談者に対して、ああた方がいい・・こうした方がいい・・というアドバイスを一切していませんでした。過去と現在と未来を言うだけでした。
 相談者は自分に敷かれた人生を知るだけなのです。あとの取るべき道は・・
 ひょっとして、やはり彼女は凄いかも・・と思いました。
 私が訪問したのは朝の10時です。その時すでに一本半開けていました。
 750ミリリットルの大瓶の扮酒です。45度です。通常それだけ飲めば、完璧にダウンでしょう・・・
 彼女はたぶんあの調子で飲めば一日四本は飲むと思います。それだけで超能力者と言えないでしょうか?
 彼女が能力を開花したのは9歳の時だそうです。その時から予知をするときは酒が必要だったそうです。
 扮酒を飲み干す少女(笑)。そして的確に未来を当てる少女・・
 昨年、100%当ててしまう超能力者に会いました。そのことは『運命を変える未来からの情報』にも書きました。
 しかし彼女はその人を超えていると思います。なぜなら、100%の彼は一生運しか出来ないからです。
 ところが大酒飲みの彼女は、昨日の事まで詳細に当てます。
 彼女が乾杯をした目的がありました。それは本物の強い酒であることを私に証明しようとしたためだと思います。
 そして私を彼女の隣にずっと座らせて、相談者とのやりとりを全部見せてくれたのも、私への証明なのだと思います。
 よほど自信があるのです。普通は、他の相談者までなかなか見せてくれませんから・・
 彼女がカメラの撮影を断るのは、自己防衛のためです。でも最後は自分から写真を撮りたいと言い出しました。
 しかも相談者が20人ほど見つめる中で私の手を掴み、胸のあたりにまで持っていこうとした彼女・・(笑)
 一見酔った行動に見えますが、彼女の頭は冴え渡っているのです。
 なぜなら、撮影に入る直前に見つめた人のことを、撮影が終わるやいなや、ペラペラと予知をして、全て当たったのですから・・



 彼女は湯飲み一杯のお酒を一気飲みすると、手を丸めて口に持っていき、その間から「ふー」と意識して息をはきます。
 エネルギーモードで見ると、凄い量のエネルギーが出ています。
 お酒は彼女の体内に入った瞬間に、エネルギーに変わっているかも知れません・・

トラさんは、やはり凄い(2004/08/27)

 こちらに来て占い師をやりました。
 私は相談者に「やはりダメです」と言い出せなくて、「努力すればOKですと言います」と言ったら、トラさんは「正確に告げなくてどうするのですか」と・・。
 そしてトラさんがズバッと相手に告げました。相手は落ち込みました・・
 和気あいあいの食事が、それで終わりになりました。
 相手が大酒飲みの超能力者の紹介者でなければ・・ということなど関係ないトラさん・・
 相手にとって、現状を正確に知ることが最も必要なことなのです。
 私もそれは分かっていたつもりなのでしたが・・
 なぜなら、それが運命改善のスタートラインなのですから・・
 でも、私は運命変更を提案しようとしました。トラさんは、それをも制しました・・
 相談者の夢が、一瞬で破れました・・
 私は別れるとき、彼女(紹介者の娘さん&相談者)にプレゼントをしました。四色のボールペンです。「これで頑張ってみてね。大学に受かるかも知れないから・・」
 だって、そうするしか、無かったから・・
 彼女は、初めて笑いました。
 真実を知ることは、運命変更の第一歩なのです。だから卦を出すと、それを判断できる人なら、既に運命変更モードに入るのです。しかも、戻れないのです。
 こういう場合、卦は生き物だというのが私の実感です。
 トラさんと旅行しながら感じていることですが・・
 相談者と六爻占術師(六爻占術を勉強した者)は少し違うような気がします。
 相談者はかなりの部分、卦に固定されるが、六爻占術師は固定されない・・
 それは六爻占術師自身がコインを振り、卦を判断した時点で変更モードに入るからだと思います。
 六爻占術師にとっては、悪い卦が出てもその通りにならないのは、変更モードに入るためだと思います。逆に言えば、良い卦が出たのに実現しない可能性もあると思います。
 どういう状態でどのように変更モードが起こるのか・・
 だから、真実を知ることはリスクを伴うと思います。でも、時空と真剣勝負をすれば、当然のことです。ただし、これらはあくまで仮説です。
 トラさんが運が良いのは、真実を受け止める力が強いからだと思います。
 トラさん以外の人が六爻占術の発見・開発をすれば、たぶん運命の波に呑まれていたような気がします。