テーマ:「『生まれ変わりの村@』が出来るまで」(3)――表紙作製
書き込み期間:2008/02/11〜2008/03/27
要旨:

『生まれ変わりの村』の本は、表紙の写真も自分で撮ることにしました。イメージとして、生命を感じさせる植物と、魂を連想させる滴(しずく)を使います。
一定のテンポで水滴を落とせる点滴装置を用いたのが上手くいきました。自動で次々に落ちていく水滴を、連射モードで何枚も何枚も撮るのです。そして7000枚以上撮った写真から選別をしました。

次に考えるのは、表紙のコピーです。癒し系のイメージに繋がるフレーズを、基本的な方針としました。というのは、多くの読者は癒されることを求めています。そこへ根元的な問いを全面に押し出したフレーズを入れても、共有するのが難しいからです。
最初に考えたのは「魂のルーツは両親ではない」というフレーズでしたが、これは癒し系とはいえません。そこで、同じ意味を含んでいながら、縁で結ばれているというプラスイメージを喚起させるようなフレーズに換えました。
もう一つ入れたいのは、「もしも神がいるとしたら、なぜ人間というものを作ったのでしょうか?取材をしていく中で、僕はまったくわからなくなりました」というフレーズです。
この本を読んだ人も、「わからない」状態になるはずです。

コピーの内容の次には、文字スタイルの検討に入りました。表紙を何通りか試作して、実際に書店に置かれているところを想定して写真を撮り見比べてみました。
基本的に、文字は大きくて見やすい方が良いということになりました。水滴の写真も、実際に書棚に置いて見てみると、目を引かれてかなり良い感じだと思いました。
書店に置いた場合を想定しましたが、実際には初版部数が少ないために書店で平積みされているところを目にする機会は少ないと考えられます。とすると、ネット書店で売ることを想定に入れなければなりません。
そこでネット上の画像として出た場合の表紙も比較検討し、やはり文字の大きさが勝負ということになりました。
その他、明朝体にするか楷書体にするかなどの細かい点まで、ホームページの参加者の意見も聞きながら検討を進めていきました。

目次
○ データ本の表紙案(2008/02/11)
○ テラスで私が撮った写真を元に、表紙を作ってみました(2008/02/16)
○ 点滴装置の使用(2008/02/23)
○ 出版社も決まり、表紙の試作も本格化しました(2008/03/11)
○ 右ですか、左ですか?(2008/03/27)
データ本の表紙案(2008/02/11)

 第一巻:モスグリーンをバックに、木の葉の滴(しずく)を接写
 第二巻:モスグリーンをバックに、蔓(つる)の先の滴を接写
 第三巻:モスグリーンをバックに、水滴の付いた青いトマトの滴部分を接写
 第四巻:モスグリーンをバックに、青リンゴに付いた滴を接写

理由…
 滴(しずく)は魂を連想させ、モスグリーンや植物は生命を感じさせるから。
 あと、青系の植物で適当なのは無いかなぁ・・?
 カメラマンに撮ってもらうことになると思うので、20万円くらいかかるかなぁ・・・。だとすると、五巻以降のも撮っておこうと思って・・。
 巻が変わっていくときの躍動感を持たせるために、滴が付いた植物(果物)の色を、次第に暖色系に変えていくという手もありそうです。
 接写すると、一滴の滴が表紙の大半を占めます。なので何の植物に付いたものなのかは、判りにくくなります。
 但し、もう一組の植物(果物)を用意して滴に反射させると、判るかも知れません。


テラスで私が撮った写真を元に、表紙を作ってみました(2008/02/16)

 スポイトで少しずつ水を与えながら水滴を作りました。写真には「光のクロス」の処理をかけました。バックは我が家の樹木です。
 来週、会社からセット撮影の機材を持ってきて、照明効果の下で撮影してみようと思います。
 表紙作りというのは、今まで作者が関与できなかった領域です。

 次の写真は、葉の上に付いた水滴で作ってみたものです。


点滴装置の使用(2008/02/23)

 熱帯魚の水槽の水質を維持するための点滴装置をヤフーオークションで手に入れました。それがとても調子良いのです。点滴とほぼ同じ調整器が付き、それで一定のテンポで水滴を落とせました。管の上部は、ペットボトルに繋がっています。

 撮影に使った葉は、四角い鉢に植えられた植物です。

 カメラはシャッター速度を速くして、ブレないようにしました。そして連写モードで撮りました。水滴が落ちる様子をご覧下さい。これだけで@〜D巻までのシリーズものも出来そうです(笑)。

 次の写真は上の方に点滴の管が写ってしまってます。
 もちろん後でカットしないといけません(笑)。

 強風で傾いた(笑)
 ・・今日は風が強いですから。


出版社も決まり、表紙の試作も本格化しました(2008/03/11)


右ですか、左ですか?(2008/03/27)

『生まれ変わりの村@』の表紙を二つ試作しました。違うのは文字の大きさだけです。
 それを持って新宿紀伊國屋書店に行き、店員の許可を取って撮影しました。あたかも本が平積みになっている風に本を並べて(笑)。
 この写真を見た時、あなたはどちらが良いと思いますか?右ですか、左ですか?

 この写真を妻に見せました。そして次の会話がなされました。
妻「左は大きすぎるわよね。やはり右がいいんじんないかしら・・」
私「そうだね。右にしようか・・」
 そこに娘が帰ってきました。
娘「文字は大きい方がいいに決まってんじゃない!目の悪い人だってこれなら全く問題なく読めるよ。大きいのは作者に売る気があるということだよ。決して悪い風には取られないよ。買った人が家に持ち帰って『なんか文字がでかいな』と感じても、それは買った後だからいいんだよ。文字が大きいとか言って買わない人は表紙のデザイナーくらいだよ。だから左にした方がいいよ」
妻「そうねぇ・・」
私「そうかも・・」

 もう少し離れてみると、

 この写真は通路から撮ったものです。つまり物色しながらゆっくり歩いている状態だと思います。


書き込み期間:2008/02/11〜2008/03/27